AWS SAPに3回目でついに合格した翌日、私はPythonの勉強を始めていました。
2025年11月16日。3度目の挑戦でようやく出た「合格」の通知。ほっとしたのと同時に、「次はPythonだ」という気持ちがすぐに湧いてきました。
合格の達成感が冷めないうちに、次の資格へ。——それが私の流れでした。
そう決めて、次に受ける試験として選んだのが「Python3エンジニア認定基礎試験」です。
私はPythonを業務で一度も使ったことがありませんでした。JavaScriptは仕事で触っていますし、Javaの資格も持っています。でも、Pythonはゼロです。そこからの2週間で、800点(合格ライン700点)で一発合格しました。
この記事では、Pythonを使ったことがない状態からでも合格できる学習法と、この試験特有の「受験会場の話」をまとめます。
Python3エンジニア認定基礎試験とはどんな資格か
まず試験の基本情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | Python3エンジニア認定基礎試験 |
| 主催 | 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 |
| 受験システム | オデッセイCBT(Odyssey CBT) |
| 合格評価点 | 700点(1000点満点) |
| 受験料 | 11,000円(税込) |
受験システムについては後で詳しく書きますが、AWS・Javaで使い慣れたPearson VUEのテストセンターとは別の仕組みです。 この点が意外な落とし穴になりやすいので、早めに確認することをおすすめします。
出題範囲はPython公式チュートリアルに準拠しています。Pythonの基本文法・データ構造・クラス・例外処理・標準ライブラリなどが対象です。実装経験がない状態でも、勉強の仕方次第で十分に対応できます。
私が取得した13資格のロードマップについては、こちらもあわせてご覧ください。
→ 子育てしながら転職後約1年半で13資格を取得したロードマップ
出題範囲には大きな「偏り」があります【攻略の核心】
この試験を効率よく突破するうえで、いちばん知っておいてほしいのが章ごとの出題数の偏りです。先に学習法や体験談を読みたい方は読み飛ばしてもらって構いませんが、ここを押さえるだけで勉強の優先順位が一気に決まります。
Python3エンジニア認定基礎試験は40問・60分・正答率70%(=28問正解)で合格です。出題範囲はPython公式チュートリアルに準拠していますが、全14章から均等に出るわけではありません。 公式サイトには、章ごとの出題数がはっきりと公開されています。
| 章 | 章名 | 出題数 | 出題率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 食欲をそそってみようか | 1 | 2.5% |
| 2 | Pythonインタープリタの使い方 | 1 | 2.5% |
| 3 | 気楽な入門編 | 6 | 15.0% |
| 4 | 制御構造ツール | 9 | 22.5% |
| 5 | データ構造 | 7 | 17.5% |
| 6 | モジュール | 2 | 5.0% |
| 7 | 入出力 | 1 | 2.5% |
| 8 | エラーと例外 | 4 | 10.0% |
| 9 | クラス | 2 | 5.0% |
| 10 | 標準ライブラリめぐり | 4 | 10.0% |
| 11 | 標準ライブラリめぐり─Part II | 1 | 2.5% |
| 12 | 仮想環境とパッケージ | 1 | 2.5% |
| 13 | 次はなに? | 0 | 0.0% |
| 14 | 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 | 1 | 2.5% |
(出典:一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 公式サイト。配分は変更される場合があるため、受験前に公式サイトで最新の出題数を確認してください)
注目してほしいのは、3章・4章・5章・8章・10章の5つだけで30問(75%)を占めるという点です。配点の重い順に、優先して固めるべき章はこうなります。
- 4章 制御構造ツール(9問) … 最大の山。
if・for・while、関数定義(引数・デフォルト値・可変長引数) - 5章 データ構造(7問) … リスト・タプル・辞書・集合、内包表記、スライス
- 3章 気楽な入門編(6問) … 数値・文字列・リストの基本操作
- 8章 エラーと例外(4問) …
try/except、例外の種類 - 10章 標準ライブラリめぐり(4問) …
os・sys・mathなど主要モジュール
合格ラインは28問正解です。理論上は、この5章(30問)をしっかり固めるだけで合格ラインに届きます。 逆に、出題が0〜1問しかない章(1・2・7・11・12・13・14章)を完璧にしても、得点はほとんど伸びません。
限られた時間で合格するなら、「全章を均等に」ではなく「出題数の多い章ほど力を入れる」のが正解です。ただ、後で詳しく書きますが、私が使った問題演習アプリはどちらも章別に絞って演習する機能がありません。だからこそ、問題を解いて間違えたときに「この章は出題数が多いから、解説を特に丁寧に読もう」と意識する——この優先順位づけが現実的な攻略になります。私自身は受験時にこの配分を意識できておらず、全問を均等に流してしまって遠回りをしました(その反省は後半のセクション別正解率で詳しく書きます)。
なぜこの試験を選んだか
AWS SAPは1回目・2回目と不合格が続き、3回目でようやく合格できました。長かった。
合格した直後、「次は何を受けるか」はすでに決まっていました。Pythonです。
Pythonを選んだのには、3つの理由があります。
1つ目は資格ラインナップを整えること。Java・AWS・応用情報と積み上げてきたなかで、Pythonが空白になっていた。
2つ目はAIブームへの対応。AIや自動化まわりで存在感を増しているPythonを、このタイミングで押さえておきたかった。
3つ目は将来のPython案件への備え。SES会社のエンジニアとして、いつかPython案件を提案されたときに「基礎は知っています」と言えるかどうかは大きな差になる。実務未経験でも、資格があれば参画の可能性が広がると判断しました。
SAP合格の勢いをそのままPythonに向けました。
使った教材:無料の問題演習アプリ2つ
私が使ったのは、次の2つの問題演習アプリだけです。どちらも無料で使えます。
→ ディープロ(DIVE INTO CODE/Python問題演習・無料あり)
→ ExamApp(Python3エンジニア認定試験 模擬試験アプリ・無料)
ディープロはPython3エンジニア認定基礎試験向けの問題演習が無料で使えます。ExamAppは基礎試験を含む4種類の試験に対応した模擬試験アプリで、一問一答形式で40問を時間制限なく解けます(こちらも解説まで無料・登録なしでも利用可)。私はこの2つを行き来しながら、ひたすら問題を解いて解説を読む、を繰り返しました。
注意してほしいのは、どちらのアプリも「分野(章)別に絞って演習する」機能はないという点です。 そのため、章ごとに集中して潰すというより、全範囲の問題をひたすら回す形になります。間違えた問題が出てきたら、その問題が該当する分野の解説をしっかりめに読み込む——この地道な繰り返しが基本戦略でした。(※ディープロは有料会員になると分野別の説明が見られるようですが、私は無料の範囲しか使っていないため、有料版の中身は分かりません。)
だからこそ、先ほどの章別の出題数配分を頭に入れておく意味があります。分野別に演習できない以上、攻略のポイントは「間違えた問題の解説をどこまで丁寧に読むか」の力の入れどころを、出題数の多い章ほど厚くすることに尽きます。
私はPythonのコードをほとんど読んだことがなかったので、「for文の書き方」「リストとタプルの違い」といった基礎から問題演習を通して押さえていきました。Javaの知識があったのでオブジェクト指向の概念は比較的入りやすかったですが、Pythonらしい書き方(インデントで処理を区切る・型宣言がない等)には最初戸惑いました。
2週間の学習の流れ
2025年11月16日(AWS SAP合格の翌日)から学習を開始し、11月29日に受験しました。
| 期間 | やったこと |
|---|---|
| 1〜5日目 | 2つのアプリで全範囲を一通り解く。解説を読みながら基礎を把握 |
| 6〜10日目 | 間違えた問題を繰り返す。間違えた分野の解説を丁寧に読み込む |
| 11〜14日目 | 全問通しで解き直し。出題数の多い章を最終確認 |
学習時間は1日あたり2〜3時間ほどです。スタンバイ期間ではなく、業務をこなしながらの学習でした。
Javaの知識がある分、クラスや例外処理の概念自体は理解しやすかったです。ただし、Pythonの書き方はJavaとは異なります。「知っている概念なのに、Pythonの書き方で詰まる」というパターンが何度もありました。
受験会場の話:テストセンターとは別物です
この試験を受けようとしたとき、最初に戸惑ったのが受験会場の仕組みです。
AWSやJavaの試験ではPearson VUEのテストセンターを使います。全国にあるテストセンターに行き、身分証を提示して、専用のブース内でPCを使って受験する形式です。
Python3エンジニア認定基礎試験はこの形式ではありません。オデッセイCBT(Odyssey CBT)という受験システムを使い、加盟しているパソコン教室などで受験します。
最寄りのパソコン教室を検索して予約する流れです。慣れ親しんだテストセンターとは違う雰囲気でしたが、アットホームな印象で、それはそれでリラックスできました。
受験を検討している方は、公式サイトで「オデッセイCBT 会場検索」から近くの会場を確認しておくことをおすすめします。
試験当日
2025年11月29日。パソコン教室に到着しました。
テストセンターのような厳密な荷物預かりはなく、比較的ゆったりした雰囲気でした。テストセンターに慣れていた分、最初は「本当にここで受けるのか?」と思いましたが、試験自体は画面上の問題を解いていく同じ形式です。
問題を解き始めて感じたのは、「練習アプリで解いた問題と雰囲気が近い」ということです。試験範囲がPython公式チュートリアルに準拠しているため、教材との親和性が高い。
ただ、苦手にしていたセクション(エラーと例外・クラス・標準ライブラリ)では手が止まる場面もありました。——正直、このあたりは得点できないかもしれないと思いながら進みました。
試験終了後、すぐに画面にスコアが表示されました。800点。合格です。

セクション別正解率と反省
合格したとはいえ、スコアレポートを見ると課題が浮き彫りになりました。
| セクション | 正解率 |
|---|---|
| 1. 食欲をそそってみようか | 100% |
| 2. Pythonインタープリタの使い方 | 100% |
| 3. 気楽な入門編 | 100% |
| 4. 制御構造ツール | 89% |
| 5. データ構造 | 71% |
| 6. モジュール | 100% |
| 7. 入出力 | 100% |
| 8. エラーと例外 | 50% |
| 9. クラス | 50% |
| 10. 標準ライブラリめぐり | 50% |
| 11. 標準ライブラリめぐり - Part II | 100% |
| 12. 仮想環境とパッケージ | 100% |
| 13. 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 | 100% |
エラーと例外(8章)・クラス(9章)・標準ライブラリめぐり(10章)の3セクションが50%でした。
ここで、記事の前半で紹介した章別の出題数配分を思い出してください。クラス(9章)は出題2問なので、50%=1問の取りこぼしで済んでいます。一方、エラーと例外(8章)と標準ライブラリめぐり(10章)はそれぞれ4問。50%ということは、配点の重いこの2章で合わせて4問を落とした計算になります。800点(おそらく32問正解)で止まった主因は、まさにこの「出題数の多い章での取りこぼし」でした。
逆に言えば、出題数が多い章ほど、取りこぼしたときの痛手が大きいということです。もし受験前にこの配分を意識して、8章・10章の演習を厚めにしていれば、もう一段上のスコアが狙えたはずです。反対に、クラス(9章)のように出題数が少ない章は、多少苦手でも深追いしなくて大丈夫——この優先順位づけができると、限られた時間を最大限に活かせます。
それでも800点で合格できたのは、出題数が最も多い3章・4章・5章を100%近くで取れたことが大きかったです。狙ってそうしたわけではありませんでしたが、結果的に配点の重い章を固められていたことが合格につながりました。苦手を完璧に潰すより、配点の重いセクションを確実に得点する戦略が、2週間という制限の中では機能したのだと思います。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資格名 | Python3エンジニア認定基礎試験 |
| 受験日 | 2025年11月29日 |
| 学習期間 | 約2週間(AWS SAP合格翌日〜) |
| 1日の学習時間 | 約2〜3時間(業務並行) |
| 使った教材 | ディープロ+ExamApp(どちらも無料) |
| 受験料 | 11,000円(税込) |
| スコア | 800点(合格ライン700点) |
| 受験システム | オデッセイCBT(Pearson VUEとは別) |
| 合格回数 | 1回目で合格 |
Pythonをゼロから始めるあなたへ
業務でPythonを使ったことがなくても、2週間あれば合格できます。
私がそうでした。JavaScriptもJavaも知っていましたが、Pythonはゼロから始めました。それでも800点で通過できたのは、無料の問題演習アプリ2つ(ディープロとExamApp)で問題を解きながら解説を読むサイクルを、2週間継続したからだと思っています。
コツは「Javaや他言語との違いに注目しながら学ぶ」ことです。プログラミングの概念を知っている人ほど「なんとなく読める気がする」という錯覚が生まれます。Pythonの書き方は意外と独特です。書き方の細部まで丁寧に確認する習慣をつけると、本番での「知っているのに解けない」を減らせます。
受験会場がパソコン教室になる点は、事前に確認しておくと安心です。テストセンターに慣れている方ほど、最初は戸惑います。試験前日に「会場への行き方」と「オデッセイCBTの受験ルール」を一通り確認しておくことをおすすめします。
まず今日できること:
- ディープロかExamAppで無料の問題演習を体験する
- オデッセイCBTで近くの受験会場を調べる
- 受験日をカレンダーに仮で入れてみる
よくある質問(FAQ)
Q1. PythonをまったくさわったことがなくてもPython3エンジニア認定基礎試験に合格できますか?
合格できます。私自身が業務でPythonを一度も使ったことがない状態から2週間で合格しました。ただし、Pythonの書き方に慣れるための時間が必要です。問題演習アプリで問題を解きながら解説を読む流れをおすすめします。
Q2. JavaやJavaScriptの知識は役に立ちますか?
役立つ部分と、逆に注意が必要な部分があります。クラス・例外処理・モジュールといった概念の理解は既存知識が下地になります。一方で「概念を知っているからPythonの書き方も分かるだろう」という油断が失点につながります。私はエラーと例外・クラスのセクションでそれを経験しました。概念の理解と、Pythonの書き方の確認を別々に行うことをおすすめします。
Q3. 受験会場はどこですか?テストセンターで受けられますか?
Pearson VUEのテストセンターでは受験できません。オデッセイCBT(Odyssey CBT)に加盟しているパソコン教室などが会場になります。全国に会場はありますが、テストセンターとは会場数・雰囲気が異なります。公式サイトの「オデッセイCBT 会場検索」から最寄りの会場を事前に確認しておくことをおすすめします。
Q4. 学習期間の目安は?
Pythonがゼロの状態から1日2〜3時間の学習で2週間が目安です。Pythonを業務で使っている方や、他の言語の経験が豊富な方であればもう少し短縮できるかもしれません。反対に、プログラミング自体がはじめての方は3〜4週間を想定しておくと安心です。
Q5. 問題演習アプリだけで合格できますか?
はい。私は無料の問題演習アプリ2つ(ディープロとExamApp)だけで合格しました。どちらも無料で、問題を解いて解説を読む繰り返しを続けることで、Python固有の書き方や仕様が自然と身についていきます。ただし、どちらのアプリも章別に絞った演習はできないため、全範囲をひたすら回しながら、間違えた問題の解説を丁寧に読み込むスタイルになります。他言語の経験がある方であれば、この2つだけで十分対応できます。
Q6. 合格ラインの700点はどのくらいの難易度ですか?
1000点満点で700点以上が合格です。全体の7割を取れれば良いため、苦手セクションがあっても他でカバーできます。私はエラーと例外・クラス・標準ライブラリめぐりが50%でしたが、他のセクションを100%に近い正解率で補って800点で合格しました。苦手を完全になくすよりも、得意セクションを確実に得点する戦略が有効です。
Q7. AWS SAP合格直後にすぐ次の試験に取り組めましたか?
はい、むしろSAP合格の達成感が後押しになりました。長期間かけてSAPに取り組んできた分、合格後は「勢いがあるうちに次へ進もう」という気持ちが自然と湧いてきました。SAPの重い問題文から離れて、Pythonの短いコード問題に向き合うことで、気持ちも切り替わった感覚がありました。大きな試験を終えた直後は、比較的取り組みやすい試験に進む流れが精神的にも続けやすいと感じています。
Q8. どの章を優先して勉強すべきですか?
出題数が多い章から固めるのが最短ルートです。Python3エンジニア認定基礎試験は40問中、4章 制御構造ツール(9問)・5章 データ構造(7問)・3章 気楽な入門編(6問)・8章 エラーと例外(4問)・10章 標準ライブラリめぐり(4問)の5章で30問(75%)を占めます。合格ラインは28問(正答率70%)なので、この5章を確実に取れるようにするだけで合格圏に入ります。逆に出題が0〜1問の章(1・2・7・11〜14章)は、合否にほとんど影響しないので深追いは不要です。詳しくは記事前半の章別の出題数配分を参照してください。
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