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IT未経験のSES転職で最初に取りたい資格3選【+番外編】

目次

「IT未経験で転職したいけど、まず何の資格を取ればいいの?」——これは、私自身が一番悩んだところです。

私は元公務員で、IT業界にはまったくの未経験から転職しました。最初は「資格なんて意味あるの?」と半信半疑でしたが、転職後に13個の資格を取るなかで、「未経験のうちに取っておくと効く資格」と「後回しでいい資格」の違いがはっきり見えてきました。

この記事では、未経験からSES(客先常駐)系で働き始める人に向けて、私が「最初に取るならこれ」と思う資格を3つ紹介します。先に大事なことを言っておくと、これらは「持っていればOK」というゴールではなく、それぞれの分野を学び始めるための“とっかかり”です。3つ全部を取る必要もありません。自分が進みたい分野のものを1つ、入り口として選べば十分です。番外編として、SI業界で根強く評価される基本情報技術者にも触れます。


まず:未経験のうちに資格を取る3つの理由

おすすめの前に、私が資格を勧める理由を正直に書いておきます。

1つ目は、体系的に勉強できて、学習効果を測定できること。未経験だと「何を、どこまで勉強すればいいか」が分かりません。資格は出題範囲が決まっているので、ゴールから逆算して体系的に学べます。合否で自分の理解度も測れます。これが独学のいちばんの難所を埋めてくれます。

2つ目は、ぶっちゃけ社内評価とお金です。私の場合、社内査定である程度資格が評価されたのと、正直に言えば資格報奨金につられた面が大きいです(笑)。きれいごとだけでなく、ここはリアルにお伝えしておきます。

3つ目は、SESならではの事情。SESはプロジェクト参画前に「入場面談」があり、スキルシート(経歴・スキル一覧)を見られます。未経験だと書けることが少ないので、資格が1つでもあると、印象や見栄えが少し違う気がします。あくまで未経験者としての体感ですが、何もないよりは話の取っかかりになりました。

前提:これはSES系に行く場合の話です

ひとつ前提を置かせてください。これは未経験からSES系に進む場合のおすすめです。

念のため用語を補足します。SESは、自社が受託した案件で客先に常駐して働く形態のこと。そしてSIer(SI業界)は、企業や官公庁向けにシステムを設計・開発・運用する業界を指します。未経験のSESエンジニアは、このSI業界の現場に入ることが多くなります。

一方で、Web系の自社開発企業を目指すなら、資格よりも制作物(ポートフォリオ)やGitHubのほうが重視される傾向があり、この限りではありません。自分が狙う進路に合わせて読んでください。


1. AWS CLF:クラウドの全体像を最短でつかむ

最初におすすめするのが AWS Certified Cloud Practitioner(CLF) です。AWSというより「クラウドとは何か」「ITの全体像」を体系的につかめる資格です。

いまやクラウドは、開発でもインフラでもほぼ前提知識です。未経験の最初の1枚として、市場価値と学習コストのバランスがとても良い。私は約2週間で合格できました。範囲は広いですが、用語と全体像をつかむ感覚で進められます。

AWS CLFを2週間で合格した勉強法【AWSの全体像が一気につかめた】

こんな人に:インフラ・クラウド方面に進みたい人、まず「IT全体の地図」が欲しい人。


2. Java Bronze:プログラミングとオブジェクト指向の基礎

開発(プログラマ)方面に進みたいなら、Java Bronze をおすすめします。Javaの基礎文法と、オブジェクト指向の考え方を体系的に学べる資格です。私は黒本1冊・約3週間で合格しました。

Java Bronzeを黒本1冊で3週間合格した話

「なぜPythonじゃないの?」とよく聞かれます。理由は3つです。

  • Javaの資格のほうがメジャーで、SIer・SESの現場では需要が根強い
  • オブジェクト指向の基礎をしっかり押さえられる(ここは最初に通っておくと後がラク)
  • そして、Javaをある程度理解できれば、Pythonなど他の言語にも手を出しやすくなる

最初の言語としてJavaで土台を作ると、後の学習が一気に楽になります。実際、私はJavaを経たあとにPythonの資格を取りましたが、「考え方は同じだ」と感じて短期間で合格できました。

「オブジェクト指向」ってなに? プログラミング初心者がいちばんつまずきやすい言葉です。ざっくり言うと、データと処理をひとまとめにして“部品(オブジェクト)”のように扱う考え方のこと。C言語のような「上から順に処理を書いていく」手続き型の言語に対して、Javaは「部品を組み合わせて組み立てる」イメージです。いまの開発の多くがこの考え方をベースにしているので、最初にJavaで触れておくと、後の学習がぐっと理解しやすくなります。

こんな人に:開発(プログラマ)方面に進みたい人。


3. ORACLE MASTER Bronze:データベースの入り口

DB(データベース)方面・基盤系に興味があるなら、ORACLE MASTER Bronze がおすすめです。Oracleデータベースの基礎・SQL・運用の入り口を学べます。

データベースは、どんな開発でも必ず関わる土台です。「DBをちゃんと学びたい」という入り口として最適。私は1回目を1%差(64%/合格ライン65%)で落として、2回目で合格しました(笑)。悔しかったぶん、間違えた範囲をやり込んで一気にスコアが伸びました。

ORACLE MASTER Bronzeに1回目64%で落ちて2回目87%で合格した話

こんな人に:DB・基盤系を学びたい人。


大事なこと:3つ全部を取る必要はありません

ここがいちばん伝えたいところです。3つ全部を取る必要は、まったくありません。

  • AWS CLF = クラウド
  • Java Bronze = 開発
  • ORACLE MASTER Bronze = DB

このように、それぞれが目指す分野のとっかかりになっています。自分が興味のある分野・進みたい方向のものを1つ選べば十分です。欲張って全部やるより、1分野を選んで深めるほうが、現場でも面談でも活きてきます。

そしてもう一つ大事なのが、これらを取ったからといって「その分野ができる」わけではないということ。資格はあくまで“学び始めるきっかけ”であって、本当の力はそこから現場で手を動かすなかで身についていきます。「資格がゴール」ではなく「入り口」と捉えてください。

資格そのものより、「体系的に学ぶ過程」と「面談で見せられる小さな実績」に価値がある——これが13個取ってみた私の実感です。


番外編:基本情報技術者はSI業界で“ある程度”評価される

ここまではベンダー資格(AWS・Java・Oracle)の話でした。これとは別に、国家試験のIPA(情報処理技術者試験)系があり、その代表的な入り口が基本情報技術者(FE)です。

SI業界(SIer)では、FEを含むIPA資格が“ある程度”評価される傾向があります。理由は主に次の3つです。

  • 入札(これが大きい):公共系などの入札・参加申請の段階で、情報処理技術者試験の合格者数を提示するのが慣行になっています。だから会社としては有資格者を増やしたい=社員に取得を勧める
  • 昇進・等級:新入社員にFE取得を課し、取らないと次の等級に進めない、という企業もあります
  • 基礎の証明:ITの基礎を体系的に問う試験なので、土台があることの客観的な証明になる

ただし、誤解のないように。FEは「持っていたらすごい」という資格ではありません。 情報系の分野で学ぶような基礎が中心で、専門で学んだ人には馴染みのある範囲です。SIerでは「持っていて当たり前」に近い感覚の現場もあります。30歳でも保持率は3〜4割程度とも言われ、全員が持っているわけではありませんが、位置づけとしては「あると少しリードできる」くらいが実態に近いと思います。

なお、これは私が派遣で関わった範囲での感覚なので、業界全体ではまた違うかもしれません。それでも、未経験者がベンダー資格の次に「体系的な基礎固め」をしたいなら、基本情報をとっかかりにするのは十分アリだと思います。

そして、SI業界を本気で目指すなら、基本情報の次は応用情報技術者がおすすめです。基本情報より一段深く、設計やマネジメント寄りの知識まで体系的に身につきます。

ただし注意点があります。IPAの情報処理技術者試験は2026〜2027年度にかけて大きく改定され、CBT化や試験区分の再編が予定されています。応用情報も今後どうなるかが関わってくるので、受験を考えるなら最新の改定情報を必ず確認してください。

応用情報技術者試験を7週間で合格した話【2026年度】IPA情報処理技術者試験の大変革まとめ

ちなみに、よく名前の挙がるITパスポートですが、個人的には“ITエンジニア向け”というより、一般のビジネスパーソン向けの色合いが強い資格だと感じています。エンジニアを目指すなら、ここで挙げたベンダー資格や基本情報のほうが、学べる内容の実りが大きいと思います。


まとめ:まず1分野、1つでいい

未経験のうちに資格を取るなら、まず1分野。私のおすすめは、AWS CLF(クラウド)・Java Bronze(開発)・ORACLE MASTER Bronze(DB)の中から、自分が進みたい方向のものを1つです。全部は要りません。

資格は「持っていること」そのものより、体系的に学ぶ過程と、面談で見せられる小さな実績に価値があります。そしてSI業界を見据えるなら、次のステップで基本情報技術者を狙うのもいい流れです。

まず今日できること:

  1. 自分が進みたい分野(クラウド/開発/DB)を1つ決める
  2. 対応する資格の勉強法記事を読み、教材と期間をイメージする
  3. 受験日を仮でカレンダーに入れてみる

よくある質問(FAQ)

Q1. 未経験でも、本当に資格は役に立ちますか?

SES系に進むなら、役に立つ場面があります。体系的に学べること、そして入場面談のスキルシートに書けることが主な理由です。ただし、Web系の自社開発を目指すなら、資格よりポートフォリオが重視される傾向があるので、進路によって優先度は変わります。

Q2. 3つ全部取るべきですか?

いいえ。AWS CLF(クラウド)・Java Bronze(開発)・ORACLE MASTER Bronze(DB)は、それぞれ別の分野の入り口です。自分が進みたい分野のものを1つ取れば十分です。全部を取るより、1分野を深めるほうが実務で活きます。

Q3. なぜPythonではなくJavaを勧めるのですか?

Javaの資格のほうがメジャーで、SIer・SESの現場で需要が根強いこと、オブジェクト指向の基礎をしっかり学べること、そしてJavaを理解できれば他の言語(Pythonなど)にも手を出しやすくなることが理由です。最初の言語としての土台になります。

Q4. 基本情報技術者は取るべきですか?

必須ではありませんが、SI業界を目指すなら取って損はありません。入札時の有資格者数の提示や、昇進・等級の要件にしている企業があるため“ある程度”評価されます。ただし「持っていて当たり前」に近い感覚の現場もあり、「持っていればすごい」という資格ではない点は理解しておくとよいです。

Q5. 資格より実務経験やポートフォリオのほうが大事では?

最終的にはそのとおりです。ただ、未経験でSESに入る最初の段階では、書ける実務経験がほぼありません。そこで資格が「体系的に学んだ証明」「面談で見せられる小さな実績」として効いてきます。経験が積み上がれば、資格の重要度は相対的に下がっていきます。

Q6. それぞれ、どのくらいの期間で取れますか?

私の場合は、AWS CLFが約2週間、Java Bronzeが約3週間、ORACLE MASTER Bronzeは各回約10日(私は2回受験したので合計約20日)でした。1日あたりの学習時間や前提知識で変わりますが、いずれも数週間で狙える範囲です。詳しくは各資格の勉強法記事をご覧ください。

Q7. ベンダー資格とIPA(基本情報)は、どちらを先に取るべきですか?

未経験ならまずベンダー資格(AWS・Java・Oracleなど)がおすすめです。範囲が実務寄りで、短期間で取りやすく、現場の話題にもつながります。そのうえで、体系的な基礎を固めたくなったらIPAの基本情報へ、という順番が無理がないと思います。


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